ビルトインガレージのメリット・デメリットと対策|インナーガレージとの違いも

ビルトインガレージは、カーライフを充実させたい方にとって魅力的な間取りですよね。

こちらの記事では、ビルトインガレージのメリット・デメリットと対策を分かりやすく解説します。

ビルトインガレージでこだわるべきポイント、「インナーガレージ」や「ガレージハウス」との違いなどもご紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

 

<コラムのポイント>

  • ビルトインガレージは建物と一体となっている車庫のことで、インナーガレージと呼ばれることもあります。
  • 愛車を盗難や天災から守れたり、雨に濡れずに車を乗り降りできたりと、ビルトインガレージには多くのメリットがあります。
  • ビルトインガレージは音や排気ガス、耐震性やコスト面などのデメリットもあるため、しっかりと対策してくれる住宅会社に相談することがポイントです。

 

 

ビルトインガレージとは

ビルトインガレージ・インナーガレージ

ビルトインガレージとは、建物と一体となっている車庫のことを指します。

一般的なガレージは建物と行き来する際に外に出る必要がありますすが、ビルトインガレージなら居住スペースからそのままガレージへ行ける点が大きな特徴です。

 

ビルトインガレージは、壁や天井で囲まれていて基礎の上に建てられるため、建物の一部として扱われて床面積にも加算されます。

ただし、延床面積の1/5上限として容積率の計算から除外できるという緩和措置を受けることが可能です。

詳しくはこちらのコラムをご覧ください。

▷関連コラム:ビルトインガレージは建ぺい率・容積率に影響するのか|緩和措置や計算方法も

 

インナーガレージの違い

「ビルトインガレージ」と似た言葉に「インナーガレージ」がありますが、2つの言葉の意味に違いはありません。

 

  • 「ビルトイン」 = 内蔵の、組み込みの
  • 「インナー」 = 内側にあること、内部

 

どちらも「建物の内部に組み込まれたガレージ」という意味だと理解しておきましょう。

 

ガレージハウスとの違い

さらに、「ビルトインガレージ」や「インナーガレージ」と似た言葉に、「ガレージハウス」がありますので意味を確認しておきましょう。

ガレージハウスは、「ビルトインガレージやインナーガレージがある家」を指すため、少し意味合いが異なります。

 

  • 「ビルトインガレージ」と「インナーガレージ」 : 建物内のガレージ単体を指す言葉
  • 「ガレージハウス」 : ビルトインガレージ・インナーガレージを含めた建物全体を指す言葉

 

似たような意味でややこしいですが、それぞれの単語が出てきたときに混乱しないようにチェックしてみてくださいね。

 

ビルトインガレージ(インナーガレージ)のメリット

ビルトインガレージのメリット

ビルトインガレージ・インナーガレージのメリットを確認しましょう。

 

車を盗難やいたずらのリスクから守れる

シャッターがついたビルトインガレージは、愛車を盗難やいたずらから守れる確率が高まります。

自宅の敷地内でも屋外に駐車してると、盗難やいたずらに気付きにくいですが、居室と一体化したビルトインガレージなら不審音などを察知しやすいです。

不審者も「失敗するリスクが高い家は避けたい」という心理が働くため、狙われる確率を下げられるというメリットもあります。

 

紫外線や天災による車の劣化やキズを防げる

ビルトインガレージは壁や屋根で囲まれているため、車の劣化やキズを防ぐこともできます。

屋外に駐車していると紫外線を浴びてボディカラーが色あせたり、雨などによって劣化したりするケースも。

また、雹や強風時の飛来物などが当たり、車にキズがつくリスクもあります。

ビルトインガレージなら、これらの天災から愛車を守ることができるため、美しいボディを長期間保ちやすいです。

 

車が砂ぼこりなどで汚れにくい

ビルトインガレージに駐車しておくことで、車に砂ぼこりなどが溜まりにくくなります。

ボディが汚れにくくなるため、洗車の頻度を少なくできる点も魅力です。

 

雨に濡れずに乗り降りできる

ビルトインガレージは居室空間と一体化しているため、間取りによっては雨に濡れずに車を乗り降りできます。

居室スペースとガレージの間にドアをつければ、外に出ることなく車まで行くことができて便利です。

他にも、キッチンとガレージをつなげれば買った食材を運ぶのが楽になるなどもメリットも。

ガレージハウスの動線を良くすることで、雨の日や買い物した日など様々なタイミングで利便性を感じることができるでしょう。

 

室内から愛車を眺められる

居室スペースと一体になったビルトインガレージなら、室内から愛車を眺められる点も魅力の1つです。

例えば、リビングとガレージの間に大きな窓をつければ、ソファでゆったりとくつろぎながら愛車を見ることができます。

玄関から愛車が見えるようにすれば、インパクトのあるおしゃれな空間をデザインすることも可能です。

愛車を眺めたいタイミングや内装のデザイン性を高めたい空間などを考え、ビルトインガレージの配置や窓の位置を検討しましょう。

 

外観のデザイン性が高まる

ビルトインガレージを活かして外観のデザイン性を高めることも可能です。

おしゃれなデザインのシャッターを採用したり、ビルトインガレージだけ外壁を張り分けたりするなど、外観デザインのバリエーションが広がります。

ビルトインガレージの間取りを活かして、おしゃれな外観にコーディネートしてみてくださいね。

 

趣味スペースなど様々な用途で使える

ビルトインガレージは、駐車以外の用途でも使える便利な空間です。

具体的には次のような使い方ができます。

 

  • 趣味スペース
  • お子さまやペットの遊び場
  • ご家族のセカンドリビング
  • ご友人が集うスペース
  • アウトドア用品の収納

 

壁に囲まれたビルトインガレージはプライバシー性が高く、耐水性のある素材で仕上げているため、居室スペースとは異なる使い方ができる点が魅力です。

ライフスタイルに合わせてビルトインガレージの活用方法を考えてみましょう。

 

ビルトインガレージ(インナーガレージ)のデメリット

ビルトインガレージのデメリット

ビルトインガレージ・インナーガレージのデメリットをご紹介します。

 

シャッターやエンジンの音が響きやすい

ビルトインガレージは居住スペースと隣接しているため、シャッターの開閉音やエンジン音が響きやすい点がデメリットです。

ガレージの真上や隣接する部屋に寝室などがあると、音で目が覚めてしまうという声もあります。

また、早朝や深夜にシャッターの開閉をすると、音が響いて近隣住民に迷惑をかけてしまう可能性も。

静音タイプのシャッターを採用したり、ガレージと寝室を遠ざけた間取りを採用したりするなどの対策が必要です。

 

排気ガスが気になる

ビルトインガレージ内でエンジンをつけたままにしておくと、排気ガスが気になるというデメリットもあります。

特に冬場に暖機運転する場合は、ビルトインガレージの中でエンジンをつけるため、排気ガスが溜まりやすいです。

ビルトインガレージに個別の換気設備をつけ、常に空気の入れ替えをできるよう対策することをおすすめします。

また、気密性の高いドアを選ぶなど、居室スペースに排気ガスが流れないような工夫をすることも大切です。

 

広い土地が必要

ガレージハウスの間取りや駐車台数によっては、広い土地が必要になるケースもあります。

屋外に駐車する場合、リビング前を駐車スペースにしても、日当たりに影響しないケースが多いです。

対して、ビルトインガレージをリビング前に配置すると採光が確保できないなどの問題があり、間取りに制限が出ます。

その結果、横長や大きな土地が必要になるという事例も少なくありません。

 

敷地を活かした住宅設計を得意とする、ガレージハウスの施工実績が豊富な住宅会社に相談し、どのような土地を選ぶべきか相談することをおすすめします。

 

居住スペースが狭くなるケースも

ビルトインガレージをつくると居住スペースが狭くなったというケースもあります。

予算や敷地面積に合わせて建物を設計する場合、建築可能な面積の中で居住スペースとガレージの間取りを考えなければならなりません。

ガレージは車種や駐車台数などによって広さが決まってしまうため、居住スペースが圧迫されてしまうケースも多いです。

建物形状を工夫したり、無駄な廊下などを無くすことで、居住スペースにゆとりを持たせることもできますので、設計力のある住宅会社に相談しましょう。

 

建築コストが高くなる

ビルトインガレージは、一般的な居室とは異なる建材や構造にするケースもあり、建築コストが割高になることも少なくありません。

また、単純にガレージ部分の面積が増えたため、費用が高くなったというケースもあります。

ガレージハウスを建てる場合は、どのくらいの費用がかかるのかを把握し、あらかじめ予算に組み込んでおくことが大切です。

 

耐震性の確保が難しい

ビルトインガレージは、耐震性の確保が難しい点もデメリットに挙げられます。

なぜなら、ビルトインガレージの駐車スペースや入り口には壁や柱のない「大空間・大開口」の間取りを採用する必要があるからです。

壁や柱が少ない空間は、建物を支える力が弱まるため、他の方法などで耐震性を高める工夫をしなければなりません。

 

複数台のビルトインガレージの場合は間に壁を立てたり、鉄骨造を採用したりするなどの対策が必要になるケースも。

住宅会社ごとに方法は異なりますので、耐震性を強化するためにどのような工夫をしているのか確認してみてくださいね。

 

固定資産税が高くなる

ビルトインガレージは延べ床面積に含まれるため、固定資産税の額にも影響します。

そのため、固定資産税を抑えた家づくりをしたいと考えている方には不向きな間取りかもしれません。

広さだけでなくシャッターなどの建材によっても、税額に差が付くケースもありますが、実際には自治体の判断によって異なります。

固定資産税については、こちらのコラムで具体的な計算方法などをご紹介していますので、参考にしてみてくださいね。

▷関連コラム:インナーガレージに固定資産税はかかる?高くなる?仕組みと計算方法を解説

 

ビルトインガレージ・インナーガレージの具体的なデメリットと対策は、こちらのコラムで詳しく解説しています。

▷関連コラム:ビルトインガレージの後悔例と対策|音・費用・使い勝手など

 

ビルトインガレージでこだわるべきポイント

こだわりのビルトインガレージ

ビルトインガレージでこだわるべきポイントを概説します。

 

広さ

駐車する車種や台数に適したビルトインガレージの広さを採用することが大切です。

狭いと駐車しにくかったり、乗り降りがしにくかったりして、使い勝手の悪さがストレスになる可能性があります。

乗り降りの幅を考慮して、最低でも「車体サイズ+60cm程度」の空間を確保しましょう。

また、駐車以外の用途や車の買い替えなども検討して、広さを考えることもポイントです。

 

シャッター

ビルトインガレージを採用するならシャッターにこだわることも大切です。

外観デザインに合ったシャッターを選ぶことで、外観がよりおしゃれに仕上がります。

静音性が高い「オーバースライダー式」や利便性を高めた電動タイプなど、様々な種類のシャッターがありますので、コストパフォーマンスを考えながら選んでみてください。

 

ちなみに、雨除けや乗降時の利便性が目的なら、シャッターのないオープンガレージも選択肢の1つです。

オープンガレージなら排気ガスやシャッターの開閉音などのデメリットもありません。

ビルトインガレージを採用する目的に合わせてシャッターの有無も検討しましょう。

▷関連コラム:ビルトインガレージのシャッターは必要か|固定資産税への影響や後付けについても解説

 

動線

せっかく居住スペースと隣接するビルトインガレージを採用するなら、動線にもこだわりましょう。

ビルトインガレージから居住スペースへの動線を工夫することで、利便性が大きく異なります。

 

例えば、アウター用の収納やシュークロークをガレージと居住スペースの間につくれば、お出かけや帰宅時の動線がスムーズです。

また、ガレージと洗面所を近づけることで、帰宅後やメンテナンス後にすぐ手を洗うことができます。

具体的な生活イメージを膨らませて、便利な動線を考えてみてくださいね。

 

ガレージハウスの間取り図をご紹介していますので、動線の参考にしてみてくださいね。

▷関連コラム:【ガレージハウス】間取り図17選・おしゃれな実例を大公開|平屋・2台・3台も

 

まとめ

ビルトインガレージには多くのメリットがあります。

しかし、もちろんデメリットもあるため、内容を理解して対策を考えておくことが大切です。

ビルトインガレージの施工が得意な住宅会社に相談し、デザイン性・利便性・使い勝手にこだわったガレージハウスを建てましょう。

 

ハグデザインはビルトインガレージの施工実績が多数あり、一級建築士によるお客様の暮らしを考えた空間提案をしております。

ガレージハウスのメリット・デメリットも分かりやすくお伝えしますので、ぜひお気軽にお声がけくださいね。

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