ビルトインガレージは危ない?やめたほうがいいと言われる理由や対策を解説

ビルトインガレージは危ない?

人気があるビルトインガレージの間取りですが、「危ない」「やめたほうがいい」と言われることもあります。

ガレージハウスを採用したいと思っていても、ネガティブな意見を聞くと不安になってしまいますよね。

 

そこで今回は、ビルトインガレージはやめたほうがいいと言われる理由と対策を徹底解説します。

しっかり対策をして安全なビルトインガレージを建てたいという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

<コラムのポイント>

  • ビルトインガレージは耐震性に対する不安やコスト面から「やめたほうがいい」と言われることがあります。
  • 大空間・大開口のビルトインガレージは建物を支える柱や壁を立てられない部分があるため、耐震性の確保が課題になることが多いです。
  • 設計や構造の工夫でビルトインガレージの耐震性を高めることは可能ですので、施工実績が豊富な住宅ビルダーに相談しましょう。

 

ビルトインガレージはやめたほうがいいと言われる理由は?

ビルトインガレージはやめたほうがいい

ビルトインガレージは便利な反面、地震時に建物の倒壊リスクが高まったり、建築コストが割高になったりするため、やめたほうがいいと言われることもあります。

ネガティブなイメージを持たれてしまう理由を詳しく確認していきましょう。

 

耐震性が低下し倒壊リスクが高くなる

ビルトインガレージは車が出入りするために、1階に大きな開口部をつくる必要があります。

ガレージの開口部には、柱や筋交いといった建物を支える構造材を使うことができないため、耐震性を確保しにくいです。

そのため、建物の強度が低くなり、大きな地震が来たときに危ないと言われることがあります。

 

また、広いビルトインガレージをつくるほど柱や耐力壁が少ない大空間になるため、耐震性を確保するのが難しいです。

2台以上の愛車を保管したい方、メンテナンスのために広いビルトインガレージを希望する方は、建物の耐震性に注意しましょう。

 

設計難易度が高く後悔する可能性がある

ビルトインガレージは設計難易度が高く、次のような理由から後悔してしまうケースもあります。

  • シャッターの作動音、エンジンや出入りの音がうるさい
  • 効率的な換気ができていなくて排気ガスが気になる
  • 狭くて使い勝手が悪い
  • 室内への動線が悪い
  • 居住空間や収納スペースが圧迫された
  • 予算オーバーしてしまった
  • 固定資産税が高い

 

ビルトインガレージの広さやシャッターの種類、換気計画によっては使いにくくなってしまうケースも。

また、隣・真上の部屋の配置や室内への動線を工夫しないと、不便さや音のストレスにつながることもあります。

 

詳しくはこちらのコラムで解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

▷関連コラム:ビルトインガレージの後悔例と対策|音・費用・使い勝手など

 

ビルトインガレージは本当に地震に弱い?

地震に弱いビルトインガレージ

前述したように、ビルトインガレージは大きな開口部と柱のない広い空間ができるため、地震に弱く危ないと言われることが多いです。

しかし、日本の新築住宅は建築基準法で耐震性の基準が定められているため、ビルトインガレージをつくったからと言って必ず耐震性が低くなるわけではありません。

 

現行の耐震基準は、次のような内容が定められています。

  • 震度5強程度の中規模の地震:ほとんど損傷を生じない建物にすること
  • 震度6強~7程度の大規模の地震:人命に危害を及ぼすような倒壊をしない建物にすること

参考:住宅・建築物の耐震化に関する現状と課題|国土交通省

 

上記の条件を満たすために、床面積あたりに必要な壁量、壁の長さやバランスなどの細かな規定を満たさなければなりません。

また、構造体同士をつなぐ金物の強度、地盤の強度に応じた基礎の設計なども求められています。

 

これらの基準をクリアしないと建てられないため、ガレージハウスが必ず危ないという認識は間違いです。

また、最低限の耐震基準をクリアするだけでなく、工夫次第で地震に強いガレージハウスを建てることも不可能ではありません。

 

ビルトインガレージの耐震性を高める具体的な方法を次章で確認しましょう。

 

ビルトインガレージの耐震性を高める方法

耐震性が高いビルトインガレージ

ビルトインガレージの耐震性を高める方法をご紹介します。

 

耐震性が高い構造で建てる

ビルトインガレージの広さやレイアウト、建物の階数などに合わせて、耐震性を高められる構造を選ぶことがポイントです。

一般住宅では、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造などが採用されますが、状況に合った構造を検討するといいでしょう。

 

例えば、狭小地などで3階建ての1階にビルトインガレージをつくる場合、大開口でも強度を保ちやすい鉄骨造にするケースもあります。

木造でも、ボルトや鋼板などを使って接合部を緊結するラーメン構造で開口部を補強する方法で、耐震性を高めることが可能です。

大開口・大空間のガレージをつくる場合、1階を鉄骨・2階を木造にするなど、工法を組み合わせることもできます。

 

どのようなガレージハウスをつくるかによって適した方法は異なるため、施工実績の多い住宅会社や設計事務所に相談しましょう。

 

耐震等級3で建てる

ビルトインガレージの耐震性を高めるためには、耐震等級を意識した家づくりをすることも大切です。

耐震等級では、地震に対する構造躯体の損傷の生じにくさが、3つの等級で示されています。

 

  • 耐震等級1:建築基準法と同レベルの耐震性
  • 耐震等級2:等級1で想定する地震力の 1.25 倍の耐震性
  • 耐震等級3:等級1で想定する地震力の 1.5 倍の耐震性

参考:住宅の品質確保の促進等に関する法律|国土交通省

 

最高ランクである「耐震等級3」を建てることで、より地震に対して強い建物になります。

ただし、大開口・大空間をつくる必要があるビルトインガレージで、耐震等級3を取るのは少々難易度が高いです。

施工実績の多い住宅会社と構造や工法、間取りについて細かく打合せ、実現可能か相談しましょう。

 

平屋にする

これから土地を購入するなら、郊外の広い土地を選んで平屋のガレージハウスにするのも1つの方法です。

平屋は、2~3階建てより重心が低いため揺れ幅が大きくなりにくく、地震に強いと言われています。

また、ビルトインガレージの上に2階がないので荷重がかからず、上下階の壁のバランスを考える必要もないため耐震性を高めやすいです。

 

耐久性・メンテナンス性を高める

数十年暮らすことを考えて、ガレージハウス全体の耐久性やメンテナンス性を高めることも重要です。

例えば、耐久性が低い家を建てると、雨漏りやシロアリ被害などのトラブルが発生する可能性が高まります。

雨漏りやシロアリ被害によって構造体が劣化すると、どんな構造・設計で建てても耐震性は低下します。

 

新築時に外壁や屋根を耐久性が高いものを選ぶこと、そして適切な間隔で点検・メンテナンスすることが大切です。

高い耐震性を維持できる住まいを提案してくれる住宅会社でガレージハウスを建てましょう。

 

地盤が強い土地を選ぶ

強固なガレージハウスを建てても、地盤自体が弱いと倒壊リスクは高くなります。

地震によって地盤沈下などが起こると建物が傾いてしまい、補修することは非常に困難です。

自治体の情報や地元に詳しい住宅会社などのアドバイスを参考に、地震に強い土地を選んで建てることが大切です。

参考:令和5年度群馬県地盤沈下評価懇談会開催結果概要|群馬県(環境保全課)

 

ただし、土地の正確な地盤強度は調査をしてみないと分かりません。

地盤が強いと言われているエリアにも、一部は軟弱地盤になっているケースもあります。

調査の結果、地盤が弱いと分かった場合でも、地盤改良工事で対策することは可能です。

 

地震などの災害に強い家を建てる方法は、こちらのコラムでも解説しております。

▷関連コラム:「災害に強い家」に共通する4つの特徴|立地・構造・間取り・設備の工夫16選も

 

まとめ

ビルトインガレージは危ないと言われることが多いですが、設計や構造の工夫で対策することができます。

耐震性を高めたビルトインガレージを建てるには、設計力と実績が豊富なビルダーに相談することが重要です。

 

ハグデザインは、ビルトインガレージの施工実績が多数あり、一級建築士が耐震性も十分に考慮して空間提案をしております。

地震に強いガレージハウスを建てたい方は、ぜひお気軽にご相談くださいね。

▷ハグデザインの家づくりへの想い

資料請求 イベント・見学会  家づくりのご相談

お問い合わせ

    お名前

    メールアドレス

    お問合わせ内容
    (任意)