ビルトインガレージには、シャッタ―が「あり」と「なし」のタイプがあります。
どちらも異なる魅力があるため、シャッタ―をつけるか迷っている方もいるでしょう。
そこで今回は、ビルトインガレージのシャッターは必要なのかを考え、それぞれのメリット・デメリットを徹底解説します。
シャッタ―の選び方や固定資産税への影響などについてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
<コラムのポイント>
- シャッタ―ありのビルトインガレージは、車の劣化や盗難を防ぐことができますが、開け閉めの手間や操作音が気になるという面もあります。
- シャッタ―なしのビルトインガレージは、車を出し入れしやすく建築費用も抑えられますが、愛車を守るという点では劣るでしょう。
- インナーガレージの施工実績が多い住宅会社に相談し、予算・要望・デザイン面などからシャッタ―の有無を検討することが大切です。
Contents
ビルトインガレージはシャッタ―「あり」と「なし」がある
一般的なガレージは基本的にシャッターが付いていますが、ビルトインガレージはシャッターがない仕様も多く見られます。
それぞれのメリット・デメリットを確認しましょう。
シャッターありのメリット・デメリット
ビルトインガレージにシャッターをつけるメリット・デメリットを紹介します。
<メリット>
- 雨風、砂ぼこりなどから車を守れる
- 防犯性が高まる
- 直射日光を避けることができる
- 工具などもガレージ内に保存しやすい
- 空調の効きが良いため作業がしやすい
シャッターがあることで、車の汚れにくくしたり劣化を防げたりできます。
防犯性も高まるため、愛車だけでなく工具やタイヤなども保管しやすいでしょう。
また、シャッターがあれば空調が効いたガレージで、メンテナンスなどができるため快適です。
<デメリット>
- 費用がかかる
- 開け閉めの音が気になる
- 排気ガスがガレージ内に溜まりやすい
- 定期的なメンテナンスが必要
シャッターは開け閉めの際に大きな作動音がするため、生活する上で気になるというデメリットもあります。
また、換気計画をしっかり行わないと排気ガスがガレージ内に溜まりやすいというリスクも。
シャッターに溜まった落ち葉や砂ぼこりを取ったり、定期的に潤滑油を足したりするメンテナンスが手間に感じる方もいるでしょう。
シャッターなしのメリット・デメリット
シャッターがないビルトインガレージのメリット・デメリットを紹介します。
<メリット>
- 車の出し入れがしやすい
- かっこいい愛車が外から見える
- 費用が削減できる
- 開放感がある
- 庭とつなげるなどプランニングの幅が広がる
シャッターの開け閉めが不要なため、車の出し入れがしやすい点がメリットです。
また、シャッター分の費用を削減できるため、ビルトインガレージを検討しやすくなるケースも。
庭とつなげて子供たちの遊び場としても活用するなど、プランニングの幅が広がるという魅力もあります。
<デメリット>
- 盗難やいたずらのリスクが高まる
- 雨や砂ぼこりが吹き込んで車が汚れやすい
- 紫外線などでボディの劣化が早まりやすい
- 車が外気に影響を受けやすい
カーポートなどと似たような仕様になるため、盗難のリスクが高まったり、外気の影響を受けやすかったりする点はデメリットでしょう。
また、工具やタイヤなどをしまうために、物置の購入や土間収納の採用が必要になるケースも。
真夏や真冬の気温によっては、メンテナンスがしにくいことも留意しておきましょう。
シャッターのあり・なしで固定資産税は変わるのか
シャッターの有無によって固定資産税が変わるのかを考えていきましょう。
基本的に、ビルトインガレージは延床面積に参入されるため、固定資産税の課税対象になります。
シャッターがあってもなくても、ベースとなる固定資産税額は変わりません。
しかし、固定資産税は建物の面積だけでなく、使用する資材なども評価額に影響します。
そのため、ビルトインガレージにシャッターがあることで固定資産税が上がる可能性は考えられるでしょう。
ただし、実際は自治体の判断によるため、シャッターによって固定資産税が必ず高くなると断言することはできません。
ビルトインガレージの固定資産税については、こちらのコラムで詳しく解説していますので、参考にしてみてくださいね。
▷関連コラム:インナーガレージに固定資産税はかかる?高くなる?仕組みと計算方法を解説
ビルトインガレージのシャッターの選び方
ビルトインガレージにシャッターを付ける際の選び方について紹介します。
①種類
まずは、どのような種類のシャッターを採用するのか決めましょう。
ビルトインガレージに施工できるシャッターは、次の4種類です。
- 巻き上げ式:収納するボックスが上部についていて、スラットを巻き上げるタイプ
- オーバースライダー式:スラットが天井に沿って収納されるタイプ
- スイングアップ式:一枚パネルが跳ね上がって開くタイプ
- 横引きタイプ:引き戸のようにスラットが横へ動いて開くタイプ
それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
種類 | メリット | デメリット |
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巻き上げ式 |
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オーバースライダー式 |
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スイングアップ式 |
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横引きタイプ |
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一般的には、巻き上げ式やオーバースライダー式が採用されるケースが多いですが、操作性やデザイン性を求めるならその他の種類を検討してみても良いでしょう。
予算やガレージへの要望、敷地の状況などによって適したシャッターは異なりますので、ガレージハウスの実績が多い会社へ相談することをおすすめします。
シャッター付きガレージハウスの施工事例はこちらを参考にしてみてくださいね。
②操作方法
ビルトインガレージのシャッターには、手動と電動があります。
手動シャッターの方が安価ですが、開け閉めの際に車から降りる手間があり、面倒と感じる方も。
電動シャッターならリモコンなどで操作できるため開閉が楽で作動音も静かです。
利便性と価格面を考えながら、ご自身に合った操作方法のシャッターを選んでくださいね。
③素材
ビルトインガレージのシャッターには、さまざまな素材が使われています。
スチール製 |
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アルミ製 |
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ステンレス製 |
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木製 |
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それぞれにメリット・デメリットがありますので、耐久性やデザイン性、価格などを考慮しながら選んでみてくださいね。
ビルトインガレージのシャッターは後付けはできる?
結論からお伝えすると、ビルトインガレージのシャッターは後付けも可能です。
初めはシャッターなしのガレージにして、使い勝手によっては後付けするという選択肢もあります。
ただし、シャッターの後付けには次のような注意点があります。
- 電動の場合は別途電気工事が必要になる
- 既存の照明などが使えなくなる場合がある
- 排気ガス対策で換気計画を考え直さなければならないケースも
- 工事中はガレージに車を駐車できない
換気扇をつけたり電気を引き込んだり、シャッター取り付けに関連する工事も必要になることが多いです。
新築時にシャッターをつける場合と比べて、費用が割高になるケースもあります。
また、オーバースライダー式の場合、天井から出っ張ている形状の照明は使えません。
そのため、ダウンライトへ変更したり壁面へ新たに取り付けたりしなければなりません。
せっかくデザインにこだわって照明計画を立てても、変更しなければならないのはもったいないですよね。
ガレージハウスの施工実績の多い住宅会社に相談し、新築時にシャッターの必要性についてしっかりと考え、有無を決めることをおすすめします。
まとめ
ビルトインガレージのシャッターにはメリット・デメリットがあり、必要かどうかは住む人によって異なります。
シャッターをつける際は、種類や操作方法、デザイン性など様々な点を考慮しながら、適したものを選びましょう。
ガレージハウスの実績が多い会社なら、要望やライフスタイルから適したシャッターを提案してくれると思いますので、会社選びの際は意識してみてくださいね。
ハグデザインは、ビルトインガレージの施工実績が多数あり、一級建築士が使いやすさ・デザイン性・コスト面に配慮した空間提案をしております。
ビルトインガレージのシャッターの有無で迷われている方も、ぜひお気軽にご相談くださいね。